コンディショニングに行動科学のマネジメントを取り入れる
行動科学マネジメントというものがあります。
行動科学マネジメント目標を達成するために必要な「続ける」技術をまとめた体系立てたものです。
何か物事を成し遂げたいと思ったら、必ず「続ける」ことが必要になります。
しかし、私達は得てして新しいことを続けるということが大変苦手です。
これはある意味仕方がないことで、私たち人間に埋め込まれた生存するための防衛反応と捉えることができます。私たちには現状を維持しようとする力が働きます。
この現状維持バイアスが働くため、私たちは新しいことを始めてもまた元の状態に戻ろうとする力が働き、継続することを難しくしているわけです。
この力に上手に逆らって前に進んでいくために、行動科学マネジメントは大変有益です。
何かを続けたいと考えた時、二つの要素があります。
一つ目は「増やしたい行動」、二つ目は「減らしたい行動」になります。
「増やしたい行動」の場合は、多くがすぐにその成果が目に見えてきません。
例えば英語をマスターするために英語を毎日勉強したとします。
しかし、なかなかその成果は目に見えないため継続が難しくなる訳です。
一方で「減らしたい行動」の場合は、その行動の成果というかメリットがすぐに目の前に現れるため、なかなかその行動を抑えるのが難しくなります。
例えば、お酒をやめたいと言う行動目標を立てた場合を考えます。
お酒は飲むとすぐに心地よくなるといったメリットが得られます。このメリットが、かなり強烈にお酒を飲むという行動へと駆り立てます。
この二つの特性から継続するためのコツを抽出するならば、「増やしたい行動」の場合は少しでも成果が目に見えるようなスモールステップにしていくことが大切になります。英語の学習で言うと、英語の学習時間を記録して、毎日学習時間が増えていくことをすぐ確認できるようにすることなどが一つの方法です。
また「減らしたい行動」の場合は、その行動が起きにくい状況を作ることが大切になるということが分かります。お酒をやめる場合は、家にお酒を全く置かないなど、お酒がすぐに飲めないような状況を作れば言い訳です。
このようなことは言われれば「そうだよね」と分かるレベルですが、これを実際に実行しようと思うとやはりトレーニングが必要です。
今回の内容をもっと詳しく知りたい場合は、行動科学マネジメントの書籍などを参照してみてください。
ぜひ行動科学マネジメントの手法を取り入れてコンディショニングを少しでも進めてください。