コンディショニングを日常生活に

なりたい自分を応援するために、コンディショニングについて語ります

コンディショニングを効果的に進めるための3つのスキル

コンディショニングを効果的に進めていくためには、理論と実践が必要というお話をしました。

 

そして、理論を理解して効果的に実践していくためには、認知的能力の訓練のコツと、知覚運動系の能力の訓練のコツを理解することが重要というお話をしました。

 

今回は、コンディショニングを効果的に進めていくために必要な、もう一つのコツについてお話ししたいと思います。

もう一つのコツとは、態度に関してです。

態度というと皆さん???となるかもしれません。

 

たとえば、正しい運動の方法について学ぶこと、そして正しい運動の方法ができるようになるためには、それをマスターしようといった決心が必要になります。

そして、その決心を持続して、練習などの行動を続けることが必要になります。

途中で嫌になったり、飽きてしまったり、自分の感情をコントロールして必要な行動を再開したりといったことが大切になってきます。

 

態度とは、自分が決心して、その決心を継続して、嫌になった時は何とかして軌道修正するといったような技術です。

これを「態度スキル」と呼びましょう。

 

上で述べた、認知的能力は、「認知スキル」と言い換えることができますし、

知覚運動系の能力は、「運動スキル」と言い換えることができます。

 

したがって、コンディショニングを効果的に進めていくために必要なスキルとは、

「認知スキル」、「運動スキル」、「態度スキル」の3つに整理することができます。

 

コンディショニングの理論と実践を効果的に身に付けるには

コンディショニングを進めていく際に必要になるのが、理論と実践になります。

理論を理解して効果的な実践を行うためには、どのように進めたらいいのでしょうか。

理論と実践を訓練して身に付けるという視点から整理してみようと思います。

 

コンディショニングを支えている理論はたくさんあります。

たとえば運動生理学、栄養学、心理学などが挙げられます。

 

したがってコンディショニングを実践するためには、こういったさまざまな学問の知見を活用していきますので、これらの理論を理解しておいた方が効果的なコンディショニングが行えると言えるでしょう。

そしてこれら理論の理解は、主に頭をつかった認知的能力の訓練と言い換えることができます。

 

一方で、コンディショニングを実践するときは、実際に体を動かしていく必要があります。

たとえば筋力を維持向上するために筋力トレーニングを実施するとします。ただ筋肉に負荷をかければいいかというとそう単純ではなく、生体力学的に体に無理な負担がかからない正しいフォームで行う必要があります。

この正しいフォームの習得には、反復練習が必要になります。

 

このような体をつかった技能の習得の領域は、知覚運動系の訓練と呼ぶことができます。

 

この認知的能力の訓練と知覚運動系の訓練を効果的に進めていくためには、実はコツがあります。

 

認知的能力の訓練のコツは、

・一度に理解する量を抑えて、短期記憶の容量に収まるようにする

・中心となる情報を理解した後に、それに関連する情報を追加的に加えていく

・情報を意味のあるまとまりにして、内容を分類・整理する

・情報を言語とイメージによって理解して、記憶を強化する

 

です。

 

知覚運動系の訓練のコツは、

・スモールステップと即時フィードバック

 

です。

 

コンディショニングを実践するには、理論と実践をバランスよく身に付ける必要があります。そして身に付ける際にコツを押さえることで効果的にコンディショニングを進めていくことができます。

 

 

 

身に付けたい技能を分類して効果的にコンディショニングをすすめる


効果的に技能を教えたり学んだりするには、技能を分類することが大切です。
技能の分類を二つ紹介したいと思います。
一つ目は、ブルームの教育目標の分類学として知られている、「頭・心・体」です。
これは、次のように言い換えることができます。
1.認知的領域
2.情意的領域
3.精神運動的領域

二つ目は、ガニエの5分類です。ガニエは学習成果を次の5つに分類しました。
1.言語情報
2.知的技能
3.認知的方略
4.態度
5.運動技能

言語情報は、「技能の分類として、二つの分類方法がある」といった知識です。
知的技能とは、何かを区別したり、分類したり、例を挙げたりする技能です。
認知的方略とは、学びそのものを使ったり、発見したりする技能です。
態度とは、自分がどのように行動するかを選択したり、決断したりする技能です。
運動技能とは、自分の筋肉を使って体を動かしたり、コントロールしたりする技能です。

ブルームの分類とガニエの分類を比較してみると、ガニエの分類にある言語情報、知的技能、認知的方略の3つは、ブルームの認知的領域に含まれていると考えることができます。
態度は、情意的領域と重なります。
そして運動技能は精神運動的領域に重なります。

したがってブルームの分類を使って技能を分類することで、教えたり学んだりしている技能を3つに分類することで出来るということが分かります。

この3つの技能を習得する際は、それぞれコツがありますので、そのコツを意識することで効果的に技能の習得が進められることになります。

インストラクショナル・デザインとは

何か技術、技能を身に着ける際は、

身に着けたい技術、技能を教えてくれる何らかの媒体から学ぶと思います。

 

私たちは、学校などで「学ぶ」ということをこれまでずっとやってきた思います。

そして「学ぶ」ということは学生を卒業した後、

社会人になってからもずっと続くものです。

「学ぶ」ことは、それだけ重要なことなのに、

一度も学校でこの「学ぶ」方法を教えられたことはないと思います。

一方で、「学ぶ」の反対である「教える」ということも、

その方法を教えられたことはないと思います。

 

この「学ぶ」と「教える」をより科学的に効果的に進めていくための技能として、

インストラクショナル・デザインという学問があります。

インストラクショナル・デザインは、

何かをうまく教えるための技術と科学を扱う学問です。

 

私も含めて多くの方が、自分がこれまでやってきた学び方で学んでしまっていると思います。

それは、自分の学び方は、「正しいはず」といった、

認知的バイアスがかかっている状態とも言えます。

 

この認知的バイアスがかかっていることを認識して、

どのような学び方がより効果的か検証できることが大切になります。

 

これができると学びの効果をより実感することができますし、

学びを実感することができると、

継続することも容易になります。

 

私自身、何かを学ぶ際、

このインストラクショナル・デザインの技術を生かして学んでいます。

 

コンディショニングは技術

コンディショニングはパフォーマンスを高める技術です。

パフォーマンスを高く維持できる人は、

センスや能力ではなく、適切な技術を身に付けた人です。

 

技術であるからこそ

正しい練習を繰り返すことで習得できるわけです。

そして、その技術は科学的な知見に裏付けられたものであればあるほど、

再現性が高くなります。

 

コンディショニングを実践するためにはどのような技術があるのでしょうか。

 

例えば、

学習する技術

運動を実践する技術

継続する技術

目標を設定する技術

 

などなど

 

たくさんの技術が大切になってきます。

 

コンディショニングは技術だと認識して、

さまざまな技術を少しずつ磨いて

日常生活を快適に送られるようにしていきましょう。

継続するという技術

コンディショニングといっても何か魔法の方法があるわけではありません。

身体が高いパフォーマンスを発揮できるように
常に生活を整えていくわけですが、
言い方を変えると良い行動を継続していくことが重要になります。

良い行動を何に設定するかは難しいところですが、
とりあえず目標に近づくために必要だと思った行動となります。
その行動は人によって千差万別です。
なので一概のこの行動がいいですよとはなかなか言えないのです。

継続するためには必要なことは、
意志の力をなるべく使わず、無意識でもできるような状態に持っていくようにすることです。

意志の力で継続しようとしても、無意識がやりたくないと思っているとどうしてもそちらに引っ張られてしまいます。

ではどうやって無意識が邪魔しないような状態に持っていけばいいのでしょうか。

ポイントは目標を明確化して、それに至るまでのスモールステップをたくさん作るということです。
そして、スモールステップは常に試行錯誤していきます。

一度決めた行動目標は変えてはならないと思いがちです。
しかし、続かない行動というのは何らかの無理が生じているのです。

具体的は、スモールステップの設定が間違っている、
そのスモールステップの大きさが高すぎる、
そもそも時間的な余裕がなく、新たな行動を継続するための意志力を使い果たしているなどです。

継続するのも技術です。
技術ですから、練習すれば身に付きます。

継続できないからといって自分はダメな人間とは思わず、
それは普通のことで継続できる仕組みを整える技術が不十分だと認識して
何らかの試行錯誤を継続してください。

そうすることで継続の技術が少しずつ向上していきます。

 

 

 

 

コンディショニングの基本

心身の状態を最適な状態に持っていくために必要な要素は以下の3つです。

十分な睡眠と休養
十分な栄養
適度な運動

このブログでも書きましたが、
睡眠はとても重要です。
日本人は世界的に睡眠時間の少ない国民といわれています。
少なくとも睡眠時間は7時間から8時間とるようにする方が
パフォーマンスが上がります。

日中のパフォーマンスが上がると、
これまでできなかったことや停滞していたことが進むようになります。
気持ちも前向きになれます。
このような理由から
まずは、睡眠時間を確保する生活習慣を構築します。

次に栄養ですが、
これがなかなか難しい。
体質によって摂取しなければいけない栄養素が個人によって
違ってくるからです。
多くの人がカロリーベースだけで栄養を考えてしまいがちですが、
十分なたんぱく質が取れているか今一度見直してみるといいかもしれません。

タンパク質は体重1Kgあたあり1~1.5ℊは摂取すべきです。
タンパク質の量が満たされると食欲もコントロールできる感がありますので、
タンパク源として卵、乳製品、肉魚、大豆、牛乳から
必要な量を摂取するとよいでしょう。
それでもなかなか十分なタンパク質を摂取できない方は、
プロテインパウダーのような栄養補助食品を利用するのもありです。

そのほかにも食物繊維、ビタミン、ミネラルといった要素も
考慮できたほうがいいのですが、
なかなかこれらのこと考えて食事をとることは難しい面があると思っています。

そこで、
精製されていない穀物をとるようにする、
できるだけ種類にとんだ食材をとるようにすることを意識していれば
いいのではないかと考えています。

栄養については、また別の機会にまとめたいと思います。

最後に運動ですが、
これは非運動性身体活動ニート)を高めるように意識しましょう。
非運動性身体活動とは、日常生活でこまめに体を動かすことです。
筋トレや有酸素運動といった運動も習慣的に行える環境が整えられれば
それに越したことはありません。
しかし、現代の普通の生活をしているとこれらの運動時間を確保するのは
なかなか厳しいのが現状ではないでしょうか。
私が自身がそうです。

それならば歩く距離を伸ばすにはどのような生活環境や行動にすべきかを
考えて環境設定をしていった方が運動量の確保がしやすいと考えます。

今はスマートウォッチという便利なものがありますので、
これで歩行量を記録すると毎日の運動量が可視化されて管理がしやすいと思います。