コンディショニングを日常生活に

なりたい自分を応援するために、コンディショニングについて語ります

コンディショニングを幸せな人生を送るための技術と考えよう

コンディショニングは、運動、睡眠、栄養をしっかり整えて、より良い体調にしていく技術だと思っています。ここでは、コンディショニングを運動、睡眠、栄養だけにとどめないで人生全体の幸福度を上げるための技術ととらえることで、結果的に運動、睡眠、栄養も整ってくるといったお話をしたいと思います。

 

人生の幸せを研究している慶應義塾大学大学院教授の前野隆司先生がいらっしゃいます。

前野先生が因子分析という手法とつかって、幸福度を高める4つの因子というのを導き出しました。

参考:https://bit.ly/3eK7Hqr

 

一つ目は「やってみよう」因子

二つ目は「ありがとう」因子

三つ目は「なんとかなる」因子

四つ目は「ありのまま」因子

 

一つ目の、「やってみよう因子」は、自己実現や成長の因子とも呼ばれます。

これはこうなりたいと思う自分に向かって挑戦している状態です。

脳の中でドーパミンが放出され幸せを感じやすい状態と言われています。

 

二つ目の、「ありがとう因子」は、感謝する気持ちになります。

この時はオキシトシンセロトニンといった脳内ホルモンがでています。

 

三つ目の「何とかなる因子」は、楽観的に生きている状態とも言えます。

 

四つ目の「ありのまま因子」は、他人と比較せず、自分の軸を大切にして生きていく状態と言えるかもしれません。

 

コンディショニングをうまく進めるためには運動・睡眠・栄養といったものが重要です。

しかし、これらを進める方法はたくさんあります。

したがってどの方法が自分にとってより良いのか、たくさんの方法を試していく必要があります。

そういった時に、色々な方法に挑戦して「やってみよう」と言った気持ちになれることが大切です。

また精神的に安定していることもコンディショニングを進めていく上ではとても大切になります。そういう意味では、「感謝をする気持ち」や「何とかなるさ」といった楽観的な思考もとても重要になります。

 

そして最後に、コンディショニングは自分の人生を幸せにする一つの方法でしかありません。そのために自分の生き方の軸を作っていくといったこともとても大切になると考えます。

 

このようにコンディショニングを人生を幸せにする技術として幅広くとらえることで、狭い意味でのコンディショニングがうまくいくと考えています。

関節の動きを評価する

コンディショニングを進めていく中で、姿勢を一つの指標として評価を進めていきますが、そのほかには関節の動きも評価していきます。

 

人間には関節がたくさんあります。

代表的な関節として、膝関節、股関節、足関節、肩関節、脊柱の関節などが挙げられます

そして、それぞれの関節は適切な動きの範囲があります。

しかし、私達は日常生活の中で偏った動作を行っていたり、また、知らず知らずのうちについた動きの癖もたくさん持っていたりしますので、関節が持っている適切な動きの範囲がおかしくなってしまうことがあります。

 

この不適切な動きの範囲で動作を繰り返していると、痛みが生じたり、股関節の変形につながったりすることがあります

 

よく関節が痛くて、医療機関を受診したけれども、レントゲンでは特に異常がないということもあります

レントゲンでは関節の適切な動きの範囲を十分に評価することができません

 なので、関節が適切な範囲で動いているかどうかは、実際に関節を動かして評価する必要があります

そして、不適切な関節の動きを調整してあげるだけで、痛みが軽減することはよくあります

 

コンディショニングでは姿勢も大事な評価指標としながら、それぞれの関節が適切に動かされているかどうかと言った視点ももって評価を進めていきます

 

なぜコンディショニングの時に姿勢に注目するのか

コンディショニングを進める際に私たちトレーナーは姿勢を大切にします。

では姿勢についての理解するために、運動への理解を少し深めるためのお話をしようと思います。

 

運動の種類を分けると、ウォーキングやランニングのような有酸素運動、筋トレのような無酸素運動、ストレッチングのような柔軟体操がすぐに思いつくかと思います。

 

少し細かいものを挙げると、運動の感覚を高めたり、細かい動きを正確にできるようにしたり、素早い動きができるようになったりなど目的に応じていろいろな運動のプログラムがあります。

 

どの運動も体の関節を動かすこと、筋肉をつかうこと、そしてその筋肉を動かすために神経の作用が必要なことは共通しています。

 

そして複雑な運動であればあるほど、無意識に働いている要素がたくさん必要になってきます。無意識であるがため、その作用が適切なのかどうかはなかなかわかりにくいという難点があります。

 

その無意識の動きが不適切だと長期間その不適切な動きが身体に作用して、身体のどこかに痛みや場合によっては関節の変形として現れることがあります。

使いすぎということもあるので、運動をいったん休むと痛みは回復することもありますが、

運動を再開するとまた痛みが出てしまうケースもあります。

その場合は使いすぎ以外の別の要素も原因として考えなければなりません。

 

具体的には関節の使い方が不適切な場合であったり、筋肉の長さや強さのバランスがくずれていたりすることが原因であったりします。

 

このようなことが原因になっていると予測できる指標として姿勢があります。

よく姿勢が注目されますが、姿勢はその人の動きの癖を読み取るときに非常に有効だからです。

 

見た目に美しい姿勢は、機能的でもあるので、美しい姿勢を目指すことはある意味大切です。しかし、体に余計な負担をかけない、効率的で効果的な動きを実現するためにいい姿勢は重要という視点のほうが大切だと思います。

 

私たちコンディショニングに携わるトレーナーなどはそういった視点で身体を診ています。

コンディショニングにおける折衷主義

コンディショニングには様々な手法がありますが、

一つの方法にこだわってしまうとうまくいかないことが多いと感じます。

なので、コンディショニングも折衷主義が大切だと思っています。

 

折衷主義とは、異なる考え方の中から長所と思われるものを抽出し、調和させて新しい体系を作り出そうとする立場をとる考え方です。

 

コンディショニングの基本のコンセプトは十分な睡眠、適切な運動、十分な栄養になりますが、それを達成するための方法は、今でも盛んに研究されています。

 

研究によってより効果的な方法が明らかになりますが、

その人個人にとってその方法があっているかどうかは、

個人の生活環境や遺伝的に決まってしまう身体的特徴などによって、

決まってくると考えられれます。

 

したがって、コンディショニングを実施する人それぞれが、

自分自身にあった方法をみつけていくことが大切になってきます。

 

色々な方法を試してみて、少しでも自分にとって継続しやすくて、

身体状態がよくなる実感がもてるもの見つけ出してみてください。

 

その際に、この折衷主義という考え方はとても有効だと思います。

 

コンディショニングは問題解決

コンディショニングは、スポーツの世界での練習や試合で高いパフォーマンスを発揮できるように身体の調整を行うといった意味でつかわれます。

しかし、コンディショニングをもっと幅広くとらえると、それは問題解決といってもいいと思います。

 

コンディショニングは身体のパフォーマンスを上げるために関係するすべてのことと考えると、コンディショニングは問題解決をしていると認識することができると思います。

たとえば、十分な睡眠をとることがパフォーマンスを上げるために必要ですが、

睡眠時間を確保するためには、生活全体を見直して、やめるべき活動をきちんと把握し、その活動をやめられるように環境設定を進めていかなければなりません。

 

また、人それぞれの生活状況が違うため、この環境設定も一筋縄ではいきません。

優先順位も人によって違うでしょうから、一様にある活動を「やめましょう」なんて言えないわけです。

 

睡眠時間を確保するといった項目だけでもこのよう考えることは複雑になります。

同じようなことを「適切な運動時間を確保する」、「適切な栄養を摂取する」といった項目においても考えなければなりません。

そうするとそれぞれの項目に対して問題になっていることがあるはずですから、それらを整理してどれから手を付けるかを考えないといけません。

そして、問題が複雑であるならば、解決方法も試行錯誤しないとその人にあった方法は見いだせないはずです。

そうするとよく問題解決の手法としてPDCAという言葉を聞きますが、コンディショニングを行うには、このPDCAを柔軟にそして素早く回していく必要があるわけです。

 

このように考えると、コンディショニングは問題解決をしているといえるのではないでしょか。

睡眠の質を高めるために、就寝時間と起床時間を一定に保つ

睡眠の重要性はここ最近浸透してきている気がします。
コロナの影響もあって夜間の外出の機会が減ってきて、夜も早めに就寝しやすい環境ができているのも要因かと思います。

睡眠時間を7~8時間確保したほうがいいというのは、さまざまなデータから明らかです。
それでは、その次の段階の睡眠の質を上げるためにできることは何でしょうか。

ここで提案するのは以下の二つです。
1.寝室の環境をよくする
2.就寝時間と起床時間を定める

1.寝室の環境をよくする
睡眠時間を7~8時間確保すると寝室で過ごす時間は人生の約3分の1にもなります。このように考えると寝室の環境をよくして睡眠の質を向上することは、人生の質を向上させるためにとても費用対効果の高い投資だと思いませんか?

では、具体的にどのような点に気を付けたらいいのでしょうか。
快適な寝具を模索する。寝具はとても重要ですが、なかなか頻繁に変えることが難しいのも事実です。何年も同じ寝具を使用してた場合は、快適な寝具への変更を検討することが一つです。
あとカーテンは遮光性の高いものにして、寝ているときに余計な光刺激が入らないようにします。
リネン類を定期的に洗濯して清潔に保つ。これも当たり前ですが、大事な点です。

2.就寝時間と起床時間を定める
睡眠時間を確保した次に大切なことは、就寝時間と起床時間を定めることです。
睡眠時間が不足していると、どうしても休みの日に長く寝たくなります。
そもそも休みの時に多く睡眠をとりたいと感じてしまうというのは、
平日の睡眠時間が足りていないことが原因です。
まずは平日の睡眠時間が確保できるように生活を整えましょう。

そして就寝時間と起床時間を一定にすることで、
睡眠のリズムが形成しやすくなり睡眠の質の向上が図れます。
もちろん精神的な不安や悩みなどがあってなかなか寝付けないときもあるかもしれませんが、
とりあえず時間になったら布団に入って電気を消して寝るといった行動をすることが大切です。
そして睡眠をとることで精神的な不安や悩みは軽減して、
日中にパフォーマンスの高い状態でその不安や悩みの原因となっている問題に対しての改善を進めていけばいいのです。

睡眠は本当にコストパフォーマンスが高いコンディショニングです。
睡眠時間の確保と就寝・起床時間を固定するをセットにして、取り組んでみてください。

 

睡眠時間を記録する

コンディショニングは、適切な睡眠、栄養、運動と3つに要約できると思います。

この3つで犠牲になりやすいものが睡眠です。

 

現代社会は、情報にあふれており、私たちを様々な活動や行動へと駆り立てていきます。

そして限られた時間の中で、そういった活動や行動を行うために真っ先に削られるのが、睡眠ではないでしょうか。

 

寝る間を惜しんで何かをするというと、美徳のように感じる人もいるかもしれませんが、最近の睡眠に関する研究を見てみると、十分な睡眠をとることがいかに日中のパフォーマンスをよくするために必要かがわかります。

 

では、どのくらいの睡眠時間をとればいいのでしょうか。

おおよそ7~8時間といったところが妥当な時間のようです。

「最高の体調」などの著者である鈴木祐氏のブログの次の記事が参考になります。

https://bit.ly/2S2TZaD

 

私は7時間半以上を一つの目標としています。

これは布団に入ってから出るまでの時間です。

 

最近はスマートウォッチなどで睡眠時間が計測・記録できるので、活用してみるのもいいでしょう。

 

睡眠時間を記録して、必要な睡眠時間を確保するように生活を整えていくと

日中のパフォーマンスもあがり、好循環がまわっていきますよ。